【BUBKA 1月号】HKT48 兒玉遥 インタビュー『普通の女の子には、まだ戻れない。』

感涙の劇場公演復帰ドキュメント

本人が意を決して語る『これから』


息切らす間も無く、振り向く暇も無く走り続けた6年間。その足をふみ留めて後ろを振り返ると、「アイドル」として叶えてきた夢がうず高く積まれていた。

「普通の女の子」として目の前の現実に向き合い、出てきた答え。守りたいもののために彼女にはまだやるべきことがある。



不思議な1年


 2017年9月19日。

 兒玉遥は21回目の誕生日を迎えていた。

 中3でHKT48に1期生として加入してから6年。時の流れは本当に早い。初舞台を踏んだ劇場は、もうなくなってしまった。同期や後輩たちも少しずつ、卒業してしまっている。

 時代は、変わる。

 でも、グループに残っている限り、その変化に合わせていかなくてはいけない。

 だから、兒玉遥は21歳の誕生日に、劇場公演のステージを踏むことを決断した――。

 今年に入って、しばらく休養していた兒玉遥は4月14日のNHKホール公演で電撃復帰。超満員の観衆が「センターの帰還」というサプライズを万雷の拍手で迎えた。 

 ただ、すぐさま完全復活というわけにはいかなかった。

 少しずつ、ほんの少しずつ。

 無理をしないように、セーブしながら、徐々に仕事を増やしていった。セーブしながらも、うしろに下がらないように。

本当に異色の1年でしたよね」と兒玉遥は笑う。

今年に入ってから、プロレスをはじめて。でも『豆腐プロレス』の中では、メキシコに行ったまんま、帰ってこなくて(苦笑)。そのまま、私もお休みをいただいたんですけど、この6年間、ずーっと走り続けてきたじゃないですか、目の前のことだけを見て。それがはじめて、ゆっくり考える時間ができたんですよ。過去を振り返る時間も、ね。うーん、なんだろうなぁ……やっぱり異色の不思議な1年でしたね

 たしかに立ち止まる時間なんて、いままではなかった。

 劇場公演がスタートするときに、いきなりセンターポジションに大抜擢されたが、CDデビューに際して、その座から降ろされた。

 それからはグループ全体のことを考えながら、いつかセンターに立つ日のことを夢見て、突っ走ってきた。

 その夢は叶い、さらにはなかなか到達することのできなかった総選挙での『選抜入り』という大目標も、昨年、達成した。

 こうやって振り返ってみると、アイドルとしてやるべきことは20歳までにやってしまった、といっても過言ではない。


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兒玉遥(こだま はるか)
1996年9月19日生まれ、福岡県出身。HKT48・チームH/AKB48・チームK兼任NHKホールにこだまする「おかえり」コールと共に、みんなの望みを乗せた「大人列車」で戻ってきた、笑顔が光り輝く「きらきらはるっぴ」。2018年に向けてロックオンした彼女の終着駅はまだまだ先! 愛称は「はるっぴ」。