【BUBKA11月号】話題の著者に直撃取材! 第23回 白武ときお「YouTube放送作家」

ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする当企画。第23回は、『YouTube放送作家 お笑い第7世代の仕掛け術』の著者である放送作家・白武ときお氏が登場。地上波番組の放送作家として、またYouTubeの放送作家として、媒体を越境しながらコンテンツを手掛ける同氏が分析する、テレビと動画配信サービスの違いとは!?

写真=加藤岳


カジサックの熱量

――本書の中で、「同世代、20代の放送作家って自分の目に見えている範囲では20人を下回っています」と書かれています。テレビ業界にきちんと食い込んでいける若手作家が減少している反面、YouTubeをはじめ動画配信コンテンツの裏方にまわる作家は増えているのでしょうか?

白武 そうですね。テレビの作家が足りていることに加え、昔のようにどの番組にもたくさんの作家が付くという状況ではなくなっています。予算の削減という理由で、作家がいない番組もあります。そういう状況下なので、若手の放送作家が参入しづらい一面があると思います。ましてや経験値もキャリアも違う偉大な先輩作家さんが多数いるため入り込むことが難しい。その一方で、YouTubeはスタッフの数が足りていないので入り込みやすい。ファーストキャリアを作りやすく、参入障壁が低いところはありますね。

――テレビの構成とYouTubeなどの動画コンテンツを作る構成というのは、全く異なるものだと思います。白武さんが、テレビを見るであろう人たちと、YouTubeを見るであろう人たちとの差別化を図る場合、どういったところに重きを置いているのでしょうか?

白武 テレビは、途中から見た人でも分かりやすく作るのがセオリーです。ザッピングで止まるように作ることですね。サイドテロップで今やっていることを分かりやすく伝えたり、出演しているタレントのことを知らない視聴者もいるでしょうから、丁寧な作り方を意識しないといけない。逆に、YouTubeは必ず映像の頭から見れますし、「過去の動画を見てください」というように最短距離の作り方ができます。共通言語がある状態でスタートして、MAXのスピードで見せていくことができるので、そこが大きく違うと思いますね。

――テレビは団体競技、YouTubeは個人競技というイメージを勝手に受けているのですが、スピードが重視されるということは、YouTubeは演者の力量も大事だと思います。演者の役割も、テレビとは変わってくる感じですか?

白武 テレビ番組によっては、秋からネットと同時配信をするものもあります。ですから、これまでとは変わってくるとは思うのですが、YouTubeは出演者の人格がチャンネルと紐づいている状態です。YouTubeでファンを作ることができるタイプの人間かどうかというのは、テレビでファンを作るのとは違うと思います。


――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA11月号にて!


白武ときお
1990年京都府生まれ。放送作家。担当番組は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)『霜降りミキXIT』(TBS)『霜降り明星のあてみなげ』(静岡朝日テレビ)『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』(TBS ラジオ)『かが屋の鶴の間』(RCC ラジオ)など。YouTubeでは「しもふりチューブ」「みんなのかが屋」「ジュニア小籔フットのYouTube」など、芸人チャンネルに多数参加。