【BUBKA3月号】アニメ兄弟 第6回 宇宙を感じるアニメ ゲスト=佐倉綾音

個人として伝えるのではなく、あくまでキャラクターを届ける「声優」として存在することを佐倉綾音は大事にしている。そんな彼女の考え方の根本が垣間見えたり、愛するファッションと仕事に対する共通点など、貴重なプライベート感のある雑談になりました。

心の安定剤

佐倉綾音(以下、佐)  森さんとこの連載について話してはいたけど、スケジュールこないかと思いました(笑)。

スタイリスト森(以下、森)  こんな白黒ページに出ていただけるなんて、ねぇ?

編集部・並木(以下、並)  本当ですよ。普通、スケジュール出してもらえませんよ!

 佐倉さんが声優になったのって、やっぱりアニメが好きだったからだよね?

佐 いえ、違うんですよ。

並 結構これまで佐倉さんその話しているけど、知らないのか(笑)。てか、森くんは佐倉さんのスタイリングを担当しているけど、二人は普段どんな話してるんですか?

佐 まったくアニメの話はしないですね。服の話ばっかり。

 「こんなに服が好きな子いるんだ」って、服飾の仕事の人以外で初めて思ったよ。だから、衣装でも良いものを着てオシャレをしてもらいたいし、そこにアニメの要素を付随させたら面白いかなとか、そんな感じでやらせていただいてます。でも本当、普段の仕事中はアニメの話しないよね。

 自分でアニメに関わる仕事を毎日し始めてからは仕事現場で触れているから、プライベートでアニメに触れることはほとんどなくて。小さい頃も、そもそもアニメが禁止の家だったので「一週間のうちに30分だけ」って言われていたんですよ。だから、『ポケモン(ポケットモンスター)』と『デジモン(デジモンアドベンチャー)』のどちらかしか観られない、みたいな。

 中学生で劇団(東俳)に入って、高校生から声優をメインに活動するようになったんですよね。

 もう、芸歴11年とかになっちゃいましたね……。

 最近10年ぶりに事務所のプロフィール写真が変わって、ホームページにアクセスが集中しすぎたとか。

 そうなんです、よくご存じですね(笑)。

 随分若い時から声優やってるんだ。それにしても家が厳しかったんだね。

 初代『プリキュア(ふたりはプリキュア)』や『おジャ魔女どれみ』が全盛期だったと思うんですけど、周りの子は観ていておもちゃとかを持っているのに私は全然観ていなくて。私はその時思考が完全に男の子だったので、気になってはいるけどなんか恥ずかしくて、風邪で学校を休んだ日に親に内緒でこっそり観るみたいな(笑)。

 じゃあ、アニメをちゃんと観始めたのは声優になろうって決めてから?

 そうです。父親が「綾音が声優を目指すんだったらアニメの勉強を一緒にしよう」って一念発起して。もともと父は映像コンテンツがすごく好きな人で、家に大量のレーザーディスクやDVDがある家だったんです。TSUTAYA DISCASって知ってます? 定額制でDVD借り放題で、ネットで注文すると次の日ポストに届くっていう。それに入って、往年のアニメ作品を借りては父の部屋で二人で毎日観る日々になって。


ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA3月号にて!


佐倉綾音
さくら・あやね。声優。1月29日生まれ、東京都出身。2010年声優デビュー。『進撃の巨人』のガビ・ブラウン、『ブラック・クローバー』のセクレ・スワロテイル、『僕のヒーローアカデミア』の麗日お茶子、『新幹線変形ロボ シンカリオン』の速杉ハヤト、『五等分の花嫁』の中野四葉など代表作多数。大西沙織とのラジオ『佐倉としたい大西』は第3回&第4回のアニラジアワードにて2年連続で最優秀ラジオ大賞を受賞し殿堂入りを果たしている。

並木愼一郎
編集ネームはゾンビーノ。現在は乃木坂46をはじめアイドル全般の企画を担当。2017年には女性声優メインのグラビア&インタビュー誌『VOICEBRODY』(弊社刊)を立ち上げる。小学生時代はあかほりさとる作品にハマり、日々イラストを模写していた。

森俊輔
1987年10月1日生まれ。Hifumi,inc.所属のスタイリスト。乃木坂46の衣装製作や数多くのアイドルのスタイリングを務める。近年では物語フェスでステージ衣装をデザインしたり様々なアニメ作品にも関わっている。担当編集の並木とはほぼ毎日電話をする仲。