【BUBKA5月号】アイドルクリエイターズファイル#4 ヤマモトショウ
楽曲派という言葉が死語になる前に伝えることがある!ということで始まった当連載。第2回となる今回は、作詞作曲のみならず、アイドルグループのプロデュースまでおこなうヤマモトショウさんが登場。そんな引く手あまたの彼に、「世界一かわいい音楽」の作り方を伺った。
タイトル先行のスタイル
――まずはukka『恋、いちばんめ』のお話から伺いたいのですが、作詞がMICOさんとヤマモトさんとの共作で、作曲がヤマモトさん、編曲はフィロソフィーのダンスでコンビを組まれていた宮野弦士さんですよね。この形での依頼が来たということなのでしょうか。
ヤマモト ukkaはそれまでも何度か僕が歌詞を書いてきたんですけど、ちょうど改名のタイミングでA&Rの方とお話をしていたときに、僕のほうから作詞だけではなく楽曲制作そのものに関われれば、より突っ込んだ曲が作れるような気がします、みたいなざっくりした提案をさせてもらったんです。そうしたら、ちょうど色々変わるときなので一曲どうですかということになって。であれば、作詞は僕と一緒にバンドをやっていたSHE IS SUMMERのMICOで、アレンジは宮野くんがいいんじゃないかなと僕のほうから提案させてもらった形です。
――通常はオファーがあって仕事することがほとんどだと思うので、ご自身からの提案というのは珍しいパターンではないかと思います。
ヤマモト アイドルはフォーマット化されたような曲が多いと思うんです。曲があって、歌詞だけ書いてくださいという話であると、もちろんできることは色々あるんですけど、ukkaであれば、それまでの曲を聴いてきたし、新しいタイミングだったりしたので、歌詞だけで新しいことをやるのはなかなか難しいかなという気はしていて。だったら、全体をやらせてもらえればできることがあるなと。フィロソフィーなり、もともと僕がやっていたバンドだったりもそういうスタンスでやってきたので、どちらかというと自分の土俵に引き寄せた感じはあるのかなと思います。それをやることでクオリティを上げられる確信もあったので。
――『恋、いちばんめ』はどんなことを目指して作られたのでしょうか。
ヤマモト いわゆるサブカルチャーみたいなものからメインカルチャーみたいなものへの架け橋になるといいかなと。ukkaはかっこいい曲をやってきたけど、それは裏を返せばマニアックなことでもあるというか。語りたくなるような内容ではあるけど、カルチャー臭が強いと感じる人もいるのかなと思ったり。それは僕も好みではあるし、自分も世の中にはそう思われているタイプの作家だと思うんですけど、一方で、スターダストの新しいアイドルということで言えば、より多くの人に届くような存在になるんだろうなというのもあって、両方の成分を持った曲を作りたいなと思ったんです。SMAPっぽいとよく言われたんですけど、それはリアルにそう思って作ってはいます。
――ディスコ、フュージョン期の。
ヤマモト そうですね。僕らにとっては90年代のSMAPがまさにその架け橋的なものだと思っていたので、それをやってみたいなというのはありました。
――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA5月号にて!
ヤマモトショウ
1988年生まれ、静岡県出身の作詞家、音楽プロデューサー。東京大学文学部思想文化学科を卒業したあと、バンド・ふぇのたすで2012年にデビュー。バンド活動と並行してアイドルなどへの楽曲提供を行う。2015年9月のふぇのたす解散後に本格的に作詞、作曲家として活動している。
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