【BUBKA 4月号】話題の著者に直撃取材!! BOOK RETURN 第5回 『1秒でつかむ「 見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術』高橋弘樹

ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする新企画がスタート! 第五回は、『1秒でつかむ「 見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術』を上梓したテレビ東京・ディレクターの高橋弘樹氏が登場。『家、ついて行ってイイですか?』などを手掛ける孤高のクリエイターが教えるノウハウとは!?

『Let It Be』が流れる理由

――まず本を読んで驚いたのは、『家、ついて行ってイイですか?』に携わるディレクター数が約70名という目を疑うような数字です。

高橋 答えは簡単です。圧倒的について行けないことが多いから! 

――ハハハハハ!

高橋 週末ともなると、十何班ほど街に繰り出すのですが、なんとかひとりだけOKをもらえたなんてことも珍しくないんです。先日は、二日間で120~130人に声をかけたディレクターがいたのですが、ゼロでした(笑)。

――我々が想像している以上に過酷ですね……。

高橋 人海戦術ではないですが、空いているディレクターを投入する機会が増え、気が付くと70人超えの大所帯に。当然、経験の浅い若手ディレクターもいますから、番組作りにおけるポイントをはじめとしたノウハウを共有できる虎の巻のようなものを作らなければと考えていたんです。ダイヤモンド社の編集者から「今までにはないビジネス書を書きませんか?」というお話をいただいて、「これは渡りに船だな」と。

――読んでいて非常に面白く感じたのが、読み進めると体験としてハウツーが頭の中に入ってくる点。〝今までにないビジネス書″というのも納得です。

高橋 本を書き始める際に、編集者から「この本を演出してほしい」と頼まれました。僕が、『家、ついて行ってイイですか?』で演出していることは、対象者の人生を擬似体験できるものにすること。同様に、本の中ではスキルの説明をしているんだけど、読み進めると「さっき書いてあったことはこういうことか!」と体感できるような仕掛けを散りばめたつもりです。ただ、まさか500ページを超えるとは思わなかった。担当の編集者は、「売れないと編集者生命が終わるかもしれない」と言っていましたから。

――普段、映像の世界で仕事をされている高橋さんが本を書く。留意したことは何だったのでしょうか?

高橋 業界以外の方が読んでも、役に立つスキル本であること。極端な話、大学の参考書として扱われても遜色がないようなクオリティを担保することを意識しました。大したもんじゃないですけど、テレビ東京という看板を背負っていることもあって、面白くないものは世に出せない。テレビ東京の看板を傷つけるわけにはいかないので、「やっぱりテレビ東京って面白いね」と思われるような本にしたかったんですよね。


――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA 4月号にて!


たかはし・ひろき
1981年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2005年テレビ東京入社。入社以来13年、制作局でドキュメント・バラエティーなどを制作する。『家、ついて行ってイイですか?』ではプロデューサー・演出を担当。『吉木りさに怒られたい』『ジョージ・ポットマンの平成史』などでもプロデューサー・演出。カメラマン、脚本、編集も兼任し、著書に『TVディレクターの演出術』(筑摩書房)、『敗者の読書術』(主婦の友社)など。