【BUBKA7月・8月合併号】短期集中座談会連載「アイドルの『へそ』」

世の中が大きく変わり始めている。

それはアイドルも、それを取り上げるBUBKAも決して例外ではない。アフターコロナ時代開幕を告げる非常ベルが確かに聞こえた、アイドル「6月事変」を振り返ります!

写真©AKB48

アイドルの「消費」

サミュL(以下、サ) さて、今回こうして久しぶりに集まってもらって座談会を開きたいんですけど……。

犬飼(以下、犬) BUBKAが座談会を開く時は何かあったってことだよね。

ゾンビーノ(以下、ゾ) 僕の方から簡単に説明すると、きっかけは二つあって。一つは今月1日のまゆゆ(渡辺麻友)の芸能界からの引退発表、もう一つは今年3月いっぱいで欅坂46を卒業したばかりの、長沢(菜々香)さんの一般男性と結婚する予定という発表までのあれこれ。それぞれのニュースがファンばかりか、世間的にもそれなりの話題になったじゃないですか。それで、サミュLさんと色々話していて、犬飼さんも呼んで今後のことも含めて考えたいなって。

 引退するのも結婚するのも自由だけど、それぞれ考えさせられる案件ではあったね。

 そうなんですよ。そんなニュースが立て続けにあったことで編集部的に思ったのは、アイドルってある種の幻想を保ちながら活動をしているわけですけど、その幻想が崩壊することで、アイドルファンがガッカリするのは仕方ないとしても、その状況自体になんかモヤモヤしてしまうんですよね。

サ ウチの場合、「握手が楽しい」とか「あの子はかわいい」とかで見てないところもあるから。

ゾ どうです? 犬飼さんは純粋に現状のシーンを楽しめています?

 取材するという行為はいつも楽しいものなんだよね。俺は絶頂期にいるグループの比較的そばでこの15年くらい取材してきたけど、それ自体運がいいことだし、ありがたいことじゃない? ただ、おそらく編集部が考える「楽しい」と思える状態って、頭がどうかしちゃうくらいの「楽しい」ってことだと思うんだけど……どう?

 そうですね。僕はモーニング娘。でどうかしちゃったのがまずあって。それ以降、芸能人女子フットサルとか、(沢尻)エリカ様とか、2010年頃のAKB48とか、初期SKE48とか、仕事を忘れて本気で楽しいと思えるものが不定期的にではあるけど、あったんですよ。でも、ここ数年はどんどん冷静になってきてしまっていて。そんな中でどちらかといえばネガティブなニュースが立て続けに起きたから、ちょっと考えちゃったんですよね。このシーン、大丈夫かなって。

 できれば熱狂できるような状態になるのが望ましいし、それをそのまま伝えるのがBUBKAだもんね。だけど、その無双状態ってたまにしか訪れないものだと思うんだよね。パチンコだって毎回フィーバーじゃないし、麻雀だって全局役満じゃないから。

 ただ、コロナの件もあって、アイドル業界だけじゃないですけど、エンタメが止まっているじゃないですか。乃木坂46でいえば、まいやん(白石麻衣)の卒業が予定されていたけど、延期になったり。そうなると、乃木坂46は今後どうなるんだろう? 次は欅坂46なのか? 日向坂46なのか? それとも? みたいな。その中でアイドルを取り上げる雑誌として、何をしていくべきかを考えるきっかけになったというか。


――インタビュ―の続きは絶賛発売中のBUBKA7月・8月合併号にて!


サミュL …… 本誌編集長。
犬飼華 …… アイドルライター。
ゾンビーノ …… 副編集長。