【BUBKA9月号】 話題の著者に直撃取材! 第21回 猫組長 『ダークサイド投資術』
ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする当企画。第21回は、『ダークサイド投資術 元経済ヤクザが明かす「アフター・コロナ」を生き抜く黒いマネーの流儀』の著者である猫組長(菅原潮)氏が登場。元経済ヤクザが説く、バイオレンスとマネーの比翼連理な関係性とは!? コロナ以降の「地獄の創世記」、人生の投資に勝つために必要なことをレクチャーする。
金融緩和はドラッグ
――コロナショックにより金融市場が激しく乱高下しています。一攫千金ではないですが、この機に株をはじめ投資を始めようと思う人も多いと思います。しかし、本書ではこの状況下で安易に手を出すべきではないと釘を刺しています。
猫組長 新規参入してきた一般投資家に、今する最悪の投機は投資を始めることや継続することであり、今する最良の投資は投資をやめることだと断言したいですね。感染が拡大する中で経済になるべく影響を与えないために、アメリカはじゃぶじゃぶと金融緩和を始め、後を追うように欧州や日本も始めました。実体経済とかけ離れた金融相場の様相を呈し、株価は上がっていく。こういった相場は、買いのトレンドが続くため読みやすく儲かりやすい。ところが初心者は、この原理が分かっていないからいつまでも上昇すると思い込む。実態を見ると、アメリカの失業率は15〜20%と膨れ上がっている。もはや世界恐慌レベルといってもいい。にもかかわらず、金融緩和はやめないし経済対策を次々と行うため株価はまだ上がる……じゃぶじゃぶとお金が溢れ出てくるけど、経済はコロナの影響で鈍化しているからお金の行きつく場所がない。となると、さらに金融市場に流れてくるため、さらに上昇する。出口戦略がまだ見えない中で、金融緩和をやめてしまうと、雇用と企業を守れないからやめるにやめられない。覚醒剤が切れたら死んでしまうからどんどんどんどん打たないといけない――、というのが今の金融市場。覚醒剤と一緒で打ち続けなければ目が覚める(笑)。
――ハハハハハ! ヒロポン中毒みたいな状況になっていると。初心者は、いつまでも夢が続くと思い込んでしまうのかもしれません。
猫組長 ましてや、現在FRB(連邦準備理事会)がジャンク債を買い入れている。ジャンク債は、債務不履行のリスクが高い博打レベルの社債です。中央銀行が買い入れるということは異常事態と言っていい。中央銀行が買い入れているのだから大丈夫と思うのかもしれないけど、僕らからすると首を吊るための階段をただただ登り続けているだけ。おまけに、無理やり経済を再開したことによって反動需要で一時的に数字が良くなるでしょ? 初心者はこの数字に踊らされて、さらに麻痺していく。僕から言わせれば、効かなくなった覚醒剤の代わりに、新しい覚醒剤を使うことで目が覚めることを拒否しているだけ。
ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBUKA9月号にて!
猫組長
本名・菅原潮。兵庫県神戸市出身。元山口組系組長。評論家。大学中退後、不動産会社に入社し、その後、投資顧問会社へ移籍。バブルの波に乗って順調に稼ぐも、バブル崩壊で大きな借金を抱える。この時、債権者の一人であった山口組系組長を頼ったことでヤクザ人生が始まり、インサイダー取引などを経験。その後石油取引を通じて国際金融の知識とスキルを得る。山口組分裂直前、「ツイッター組長」として情報を発信し続けたことで話題となった。現在は引退して評論、執筆活動などを行う。
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