【BUBKA4月号】吉田豪インタビュー 証言モーヲタ ~彼らが熱く狂っていた時代~ vol.10 劔樹人
プロインタビュアー吉田豪が、モーヲタたちが熱く狂っていた時代について、モーヲタ自身に直撃する濃厚インタビュー連載。今回のゲストは、ミュージシャンで漫画家の劔樹人さんです! 現在好評上映中の映画『あの頃。』の原作漫画を手がけた劔さん。様々な方々の“あの頃”を聞いている本連載に、満を持して登場していただきました。関西で活動していた劔さんの目から見て、これまでの回で語られた関東のモーヲタ活動はどう見えていたのでしょうか?
写真提供/劔樹人
僕たちはすごく牧歌的だった
――過去のこの連載は読みました?
劔 有馬さん、ひどかったですねえ(笑)。
――「よくあれが載りましたね」「昔の『BUBKA』かと思った」って言われました。
劔 僕はこのあとか……と思って(笑)。
――映画『あの頃。』の印象が悪くなる!
劔 いやいや、これホントにみなさんおもしろいんですけど。Berryz工房のフラッグのくだりとかホントひどいですよね。しかも過去の連載ページには小板橋さんも出てたり。
――嶺脇社長も「この連載を読むと、大阪のモーヲタはいい話だけど東京のモーヲタは映画にならない」って言ってましたからね。
劔 掟さんもそう言ってましたよね。僕もこれを読んで思ったんですけど、僕たちはすごい牧歌的な感じで、こっちの人たちは悪いこともしてるし仕事なくなったりで、さすがにそこまでいってなかったんですよね。小釣(朋秀。映画ではコズミン名義)さんがお金を道で拾ってネコババしたぐらいで。
――当時、そんな東京のモーヲタ文化を劔さんたちはどういうふうに見てたんですか?
劔 映画のなかでは僕が松浦亜弥さんに開眼してすぐに仲間たちができるっていう描かれ方になってるんですけど、ホントは赤犬を含めたハロプロあべの支部の人たちと知り合うまで孤独な期間が1年くらいあったんですよ。僕が松浦亜弥さんを好きになってまず『音楽誌が書かないJポップ批評』と『BUBKA』を読んで、インターネットのテキストサイト系もすごい見て、1年くらいひとりだけで情報を溜め込んでる時期があって。だから有馬さんとか久保内さんとかの名前もそのとき書き手として見てるし、ビバ彦さんは特に松浦推しだったんでビバ彦さんが書いたものはけっこう読んでましたね。これは後のことですが、有馬さんがツナギを着てガレージでBerryz工房を踊ってる動画があって、それを豪さんが「ひとりPOLYSICS」って言ってたのもすごい覚えてます。
――それ、ボクが覚えてないですよ(笑)。早すぎた「踊ってみた」だったんですよね。
劔 その時僕は友達がいなくて。まず最初に『爆音娘。』とセットになってるハロプロあべの支部のトークライブに行ってるんですよ。
ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA4月号にて!
劔樹人
ミュージシャン、漫画家。主な作品は、ハロプロアイドルに魅せられた日々を描いた自伝的エッセイ漫画『あの頃。男子かしまし物語』、SF要素も交えてハロヲタたちを描く漫画『僕らの輝き ハロヲタ人生賛歌』など。
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