【BUBKA4月号】『Rの異常な愛情── 或る男の日本語ラップに ついての妄想──』 「韻踏合組合の韻革命」(前編)

CreepyNutsのMCとして活躍するR-指定が日本語ラップを語り尽くすイベント『Rの異常な愛情 ──或る男の日本語ラップについての妄想──』。約半年ぶりの開催で扱うテーマは「韻踏合組合」。“揃い踏み”や“前人未踏”、“一網打尽”などのクラシック、そしてクルー名を見て分かるように、究極的なまでに突き詰められた「韻」へのこだわり。関西が誇るスーパースター集団について語り尽くします! もちろん、連載1回だけでは収まりきりません!

写真/岡本武志


背中に刻まれた5文字

――「ケツメイシ特集」以来約半年ぶりの「Rの異常な愛情」でございます。

R 間が空いちゃってすみません。ちょっといろいろ立て込んでまして。

――CreepyNuts武道館もあり、ドラマ(『閻魔堂沙羅の推理奇譚』)では中条あやみさんに蹴られるという日々を送られて。

R どんな日常ですか(笑)。で、今日のテーマは韻踏合組合で行えればと思ってます。

――このイベントの初期から予定されていたテーマがついに実現ですね。

R そして、今回は「Volume.0」「critical11」「ジャンガル」の韻踏初期三部作を中心にお話出来ればと。その前にまず韻踏合組合自体の紹介をすると、大阪というか関西のヒップホップグループで、組合長と呼ばれているSATUSSYさん、『フリースタイルダンジョン』でお馴染みのERONEさん、そしてDJ KANさんによるCHIEFROKKA。大阪ヒップホップのハブとなるショップ「一二三屋」も経営しているHIDADDYさん、そして遊戯さんとDJ KITADAKENさんによるHEADBANGERZ。

――その2つのグループがユナイトしてるのが韻踏合組合。今の韻踏でイメージされるのはその6人だね。韻踏としてはレーベル「IFK RECORDS」の運営や、イヴェント「ENTER」の開催もされていて。

R 韻踏初期はその2グループに加えて、OHYAさんとAKIRAさんの2人によるNO TABLE MCというグループが参加していて。OHYAさんは後にだるまさんに改名、AKIRAさんもAMIDAに改名したり、トラックメイカーとしてはEVISBEATSとして活動したり。

――EVISBEATS〝ゆれるfeat.田我流〞や、プロデューサーとしてKREVA〝国民的行事〞、SHINGO★西成〝ゲットーの歌です(こんなんどうDeath?)feat.ViVi〞の制作など、数々のクラシックを生み出してるね。

R ZORNさんの〝Letter〞もそうですね。そしてソロMCとして参加していたのがILLMINTさん。その後MINT、今はMinchanbabyに改名された通称ミンちゃんが参加してて。その寄り合い世帯が韻踏合組合なんですよね。

――韻踏は「Dotonbori Bridge Connection」っていうクルーを母体に、そこから韻踏合組合に展開していって。いま『少年イン・ザ・フッド』を書いてるSITEくんがヒップホップ雑誌『BLAST』に韻踏のデモを紹介したのをキッカケに、『BLAST』が監修した「Homebrewer'sVol.1」(02年)っていうコンピレーションで、MSCと共に大々的にピックアップされて。その直後に韻踏として「Volume.0」(02年)をリリースするんだよね。

R このアルバムにはポッセカット曲はなくて、各グループごとの作品が収録されているんですよね。そしてその一月半後に「critical11」(02年)がリリースされて。


ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA4月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。DJ松永とCreepy Nutsとして活動中。高1から梅田サイファーに通い、バトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMB で3連覇を成し遂げ、「フリースタイルダンジョン」の2代目ラスボスに選ばれる。2020年11月にはCreepy Nuts初の日本武道館ワンマンライブを成し遂げた。