【BUBKA5月号】Book Return 話題の著者に直撃取材 第29回 山田邦子「生き抜く力」

ブブカがゲキ推しする“読んでほしい本”、その著者にインタビューする当企画。第29回は、『生き抜く力 』の著者であるタレント、山田邦子さんが登場。レジェンド芸人の生き抜く力、その源にはどんな体験があったのか? 「唯一天下を取った女性ピン芸人」と呼ばれるが、性別を超越するほどの圧倒的なエピソードの数々。やっぱり邦ちゃんは面白い!

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――芸能生活40周年、還暦という節目に『生き抜く力』は刊行されたわけですが、改めて経緯を教えてください。

山田 以前から、「本を出しませんか?」というお誘いはいただいていたのですが、最初は面倒くさいから「出さない」って答えていたんですよ(笑)。これまでにも小説やエッセイをたくさん書いてきましたが、その都度、すべてを出し切って疲れ果ててしまう……、しかも今回は60年分の人生を掘り返さなきゃいけないから、「いやいやご遠慮します」と伝えていたんですけど、結局、根負けして書くことになったんですね。でも、実際に書き始めると、いろいろな気づきがあって、ありがたかったです。私はピン芸人だから、自作自演なところがある。生意気なところもあったと思うんですけど、歳を重ねるにつれて周りの方々のおかげで、今があるんだなと再確認できた。感謝の意味も込めて書かせていただきましたね。Wikipediaを見ると、「高校在学中にテレビに出ていた」などなど間違った情報が多数記載されているので、改訂されるきっかけにもなったらいいななんて思っています、アハハ。

――60年分という言葉通り、幼少〜学生期、さらには東日本大震災以後、岩手県山田町で山田さんが行っているボランティア活動などにも触れられています。その点も新鮮でした。

山田 『オレたちひょうきん族』をはじめ、昔のバラエティ番組について話したり、触れたりする機会は多いのですが、私の人生の中ではたった8年間の出来事なんですよね。この本も、担当編集の方が『ひょうきん族』世代だったこともあって、そのパートが多いのですが、人生60年も生きていればいろいろあるでしょ? 読み直してみると、何かが足りない。「あっ!」と思って、08年から11年間担当した公開ラジオ番組『日曜バラエティー』(『NHKラジオ第1放送)のことを最後に書き足したんです。私にとっては、とっても大事な番組だったし、大好きな番組でした。山田邦子のイメージは、『オレたちひょうきん族』や『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』が強いかもしれないけど、それだけで山田邦子が形成されているわけではないんですよね。故・横澤彪プロデューサーだけではなく、たくさんの方々に支えられて、今がある。私の周りにいる、いた、生き抜く力がたくましい人を介して、人生を振り返ってみたつもりです。


――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA5月号にて!


やまだ・くにこ
1960年、東京都生まれ。81年芸能活動開始。『オレたちひょうきん族』『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』などで人気になり、多数の冠番組を持つ。88~95年 NHK好きなタレント調査で1位。2007年、乳がんに罹患し、その体験から08年にがんに対する知識と理解を呼びかけるチャリティー団体「スター混声合唱団」を設立。20年YouTube「山田邦子 クニチャンネル」開設。これまでに共演した大御所芸能人との秘話から、最新の芸能ニュースまで次々と切り込む動画が大好評。