【BUBKA 12月号】伊賀大介(スタイリスト) インタビュー『欅坂46にモット・ザ・フープルとUWFを見た!』

数多くの女優やアーティストをスタイリングしてきたカリスマも、全国ツアー千秋楽を観たあとは興奮を抑えきれなかったようだ。

初めて欅坂46に触れて、「いまきてる感」をすぐに感じたのは、かつて熱狂した格闘技やバンドを彷彿とさせる魅力を、彼女たちが持っていたからに他ならない。

あの子たちとあの男たちを交錯させながら、語り尽くす! 


ジザメリ的 


――そもそも伊賀さんはどういうきっかけで欅坂46のライブに行くことになったんですか?

伊賀 5歳になる娘が欅坂46が好きで、家でよくテレビやYouTubeを見ていたんですよ。そんなことから僕も存在は知っていて……で、夏休みって子供をどこかに連れて行かなくちゃいけないじゃないですか(笑)。

――フフフフフ。

伊賀 そんなときにちょうど欅坂46がツアーをやるって話を聞いたんですよ。どうせだったら、いまいちばんおもしろいアイドルをベストなタイミングで見せてやりたいと思って。それで幕張メッセ公演の2日目に娘とサシで行きました(笑)。

――「いまいちばんおもしろいアイドルをベストなタイミングで見せてやりたい」ということは、欅坂46の魅力とするところや彼女たちを取り巻く状況はなんとなく把握していたと?

伊賀 そうですね。たとえば振り付けとかおもしろいじゃないですか。『二人セゾン』とか『サイレントマジョリティー』とか。AKB48の感じとはまたちがうなって思っていて。

――そのライブ直前にお仕事でからんでるんですよね?

伊賀 『RiCE』っていうフード雑誌があるんですけど、そこでカメラマンの佐内正史さんとアイドルがカレーやラーメンを食べる連載(「アラレー」)をやっていて。そこでひらがなけやきの影山(優佳)さんと……もうひとりは誰だったかな ?   変わったピースをやるコなんですけど。

――齊藤京子さんですね。

伊賀 そうですそうです(笑)。そのときはひらがなと漢字の区別もついていなかったんですけどね。

――伊賀さん自身、ミュージックビデオなどを通じて欅坂46にどんなイメージを持っていましたか?

伊賀 モダンな雰囲気のアイドルだな、とは思いました。やっぱりスタイリングがかっこいいじゃないですか。色使いが渋いんですよね。エンジにグレーにモスグリーン……男の子目線で見ても好きな色味というか。なんだろう、『機動戦士ガンダム』の地球連邦とかジオン軍的なモダンさがありますよね。

――欅坂46の衣装はモッズを意識しているところもあるみたいですね。

伊賀 すごくいいと思います。振り付けにしてもバレエっぽかったり、コンテンポラリーなダンススタイルを取り入れていますよね。それがまたおもしろい。

――従来のアイドル像とはちょっとちがうぞ、というのはなんとなく察知していたわけですね。

伊賀 そうですね。平手(友梨奈)さんを最初に見たときはやっぱり山口百恵みたいだなって思ったし、すごい存在感だなって。彼女、ライブに出なかったときもあったんですよね?

――そうですね。名古屋公演の初日は出ませんでした。

伊賀 だから、もし出なかったら娘になんて説明しようか考えていました(笑)。

――アハハハハ。「パパ、キュアホイップがいない!」みたいな感じになっちゃいますもんね。

伊賀 そういう平手さんの緊張感も関係しているのかもしれないですけど、会場に一歩足を踏み入れたらとにかく熱量がすごくて。「いまきてる感」はすぐにわかりましたね。カップルもいたし、小洒落た感じもあるにはありましたけど。


―― インタビュー続きは現在発売中のBUBKA 12月号にて! 


伊賀大介
いが・だいすけ●1977年、東京・西新宿生まれ。22歳でスタイリストとしての活動を開始。『MEN’S NON-NO』や『smart』といったファッション誌、映画『モテキ』『バクマン。』などのヒット作、東京事変や銀杏BOYZら音楽家との仕事のほか、広告・舞台と幅広い分野で活躍中。