【BUBKA 12月号】桜庭和志×和田良覚 対談「帝王」高山善廣に誌上からエールを送る

プロレスラー・高山善廣は、昨年5月に試合中の事故で重症を負ってしまった。

「髙山善廣vsドン・フライ」(PRIDE)など、数多くの名試合で、格闘技ファンはもちろん、選手からも厚い信頼がある彼の元には多くの支援が集まっている。

今回、この頁ではUWFインターナショナル時代に高山選手と共に生活し、親交を深めた総合格闘家・桜庭和志、レフェリー・和田良覚の二人に「帝王」について語り合ってもらった。懐かしい話から、近況まで。「屈しない男」の現在に迫る。

写真提供/平工幸雄

いちばんの常識人

――今回は、昨年5月に試合中の事故で頚椎完全損傷の重傷を負って、現在リハビリ中の高山善廣選手応援企画として、UWFインターナショナル時代から公私ともに親しい、桜庭選手と和田レフェリーに、高山さんを語っていただきたいと思います!

和田 よろしくお願いします。でも、選手ではない僕なんかでいいんですか?

――いや、和田さんは高山選手とは練習生時代からの付き合いですから、最適かなと。桜庭さんに取材の申請を出したときは、「なんで対談相手が和田さんなんですか?」って聞かれましたけど(笑)。

桜庭 昔から知ってる人なら、ボーウィー(・チョーワイクン=UWFインターのムエタイコーチ)とかだと良かったかなって。

和田 うんうん。高山くんはボーウィーさんとも仲よかったもんね。……って、ボーウィーさんは、とっくにタイに帰ってるでしょうが!

桜庭 ハハハハハ。

和田 でも、こういう企画をやってくれるのは、本当にありがたいですよ。Uインター時代は肉体的にも精神的にも大変でしたけど、僕は高山くんやサクにずいぶん助けてもらいましたから。この二人いなかったら、とっくに夜逃げしてましたよ。

桜庭 レフェリーなのに夜逃げ(笑)。

和田 ホントにつらかったもん。選手と一緒になって練習もしてさ。サクも新弟子時代は大変だったと思うけど。

桜庭 僕が新弟子の頃、上の選手たちはみんなバラバラに練習してて、それぞれの練習に下の者が付き合わなきゃいけなかったんで。一人の先輩に対して練習終わったら別の人にまた捕まって。その間に雑用があったり。とにかく、一日中やらなきゃいけないことがあるんですよ。そういうのを僕は高山さんが直の先輩だったんで、いろいろ教えてもらいましたね。――新弟子生活のいろはを教えてもらったと。

桜庭 そうですね。

和田 当時の先輩後輩っていうのは、厳しい上下関係があったんですけど、高山くんとサクは仲良かったよね。僕もたくさんいたUインターの選手のなかで、高山くんとサクが一番話してて楽だったです。

――ちゃんと話が通じる二人という(笑)。

和田 いや、そういっちゃうと、また語弊が生じるけど(笑)。やっぱり厳しい世界ですから、クセがある人もいっぱいいるし。ある意味、ぶっ飛んでないと生き残れない世界ですから。

桜庭 僕は何も言ってないですよ(笑)。

和田 おいおいおい。 俺にだけ言わせるなよ!(笑)。


――記事の続きは絶賛発売中のBUBKA 12月号にて!


わだ・りょうがく
1963年2月25日生まれ。スポーツインストラクターの仕事をした後、Uインターでレフェリーデビュー。その後もキングス、リングス、パンクラス、IGFなどでレフェリングをしている。現在もレフェリー、インストラクターとして活躍している。

さくらば・かずし

1969年7月14日生まれ。Uインターで活躍後、髙田道場に移籍しPRIDEデビュー。グレイシー一族との激戦の末、「プロレスラーは本当に強い」を証明したレスラー。現在はグラップリングの大会QUINTET.1を開催し出場している。