【BUBKA 2月号】輝け! BUBKAアワード2018-2019 宇野維正[映画・音楽ジャーナリスト]『淘汰される時代へと変化 日本映画ベスト10』

平成最後の年末、BUBKA アワード開幕。今年も各ジャンルのスペシャリストが一年を振り返りながら、それぞれの得意分野を総括!


将来「2018年の日本はどんな国だったか」について思いを巡らさずにはいられない作品である1位と3位

SNSが与えた好影響

 ソーシャルメディアの普及によって世の中全体が良くなったとは到底思えないものの、一つだけはっきりと「良くなった」と言えることがある。いくら大量の広告費を湯水のようにつかっても、地上波のバラエティ番組で出演者が番宣しまくっても、「面白くない」と評判が立った映画はまったく当たらなくなった。もともと作品の製作委員会に名を連ねたテレビ局が、CMだけでなく番組の中で自局コンテンツの宣伝をしまくるというのは、「電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする」と第一条に記されている電波法的に抵触するわけだが、視聴者はバラエティ番組に出ている番宣ゲストに対して「宣伝おつかれ」と同情することはあっても、それにのせられて映画館に足を運ぶようなことはなくなった。というか、子供とシニア層以外、ゴールデンタイムのバラエティ番組なんてもうほとんど誰も観ていない。


――記事の続きは絶賛発売中のBUBKA 2月号にて!


うの・これまさ 
1970年、東京生まれ。『ROCKIN'ON JAPAN』『CUT』『MUSICA』などの編集を経てフリーの音楽・映画ジャーナリストとして活動。現在はリアルサウンド映画部主筆。著書は『1998年の宇多田ヒカル』『くるりのこと』『小沢健二の帰還』『日本代表とMr.Children』(レジーと共著)など。