【BUBKA 5月号】Nao☆(Negicco)インタビュー「結婚してもアイドル」

2月26日、NegiccoのNao☆が結婚を発表した。お相手はロックバンド『空想委員会』でベースを務める岡田典之さん。

Nao ☆の31 回目の誕生日にあたる4月10日に入籍する予定とのこと。現役アイドルが結婚を発表し、そのままアイドルとしての活動も続けていく、という、あまり前例のないケースだが、なぜ、このような形で公表することになったのか? 

そして、これからのビジョンは?

本人に直接、確かめるべく、本誌で長きに渡ってNegiccoの連載を続けてきた小島和宏記者は新潟へと飛んだ。

写真提供=EHクリエイターズ

焼き芋と熊さん

 東京から新潟は、じつはそんなに遠くない。


 新幹線に乗って、ちょっとウトウトしていたら、もう新潟に着いている。上野からちょうど2時間の小旅行である。


 ただ、駅に降り立った瞬間、全身で「あぁ、遠くまで来たな」と感じさせられた。東京は最高気温が20℃に届こうとする温かさだったのに、新潟駅は10℃を切る肌寒さ。天気予報では夜から雪が降るかもしれない、と伝えていた。すっかり春になったと思っていた3月中旬のことだけに、この予報には驚いた(実際、この日の夕方から猛烈な雹が叩きつけ、翌日の夜には吹雪きまくった)。


 この距離感と温度差には気をつけなくてはいけない。こんなにも東京と状況が変わることは実際に新潟まで行ってみなければわからなかったし、それは今回の結婚発表に関しても、同じことが言えるのではないか?

 メールや電話で取材することも可能だったが、ちゃんと本人の顔を見て、しっかりと話をしないと、そこに齟齬が生じたり、変な温度差が発生してしまいそうな気がして、僕は新潟でNao☆の話を聴くことに決めた。


 とはいえ、これはがっつりとした取材というわけでもない。たまたま、アイドルとはまったく関係のない取材で新潟に滞在することが決まっていたので「もし、お時間が合うようでしたら、話を聴かせていただけませんか?」と事務所サイドに話を投げておいたら、たまたま僕が新潟入りする時間帯でスケジュールが合致した。なので、カメラマンを帯同しているわけではなく、撮りおろしの写真が掲載されないことはご了承願いたい。

 

 昼下がり、Negiccoの所属事務所であるEHクリエイターズのオフィスを訪ねた。


 ドアを開けると、なんだか懐かしい匂いがした。

 なんだろう?

 と思ったら、ストーブの上にアルミホイルが敷かれ、そこでさつま芋を焼いていたのだ。もうすぐ平成も終わろうというのに、昭和感まるだしの光景が目の前に広がっていた。

 その焼き芋をパッと手に取ると、パキッと2つに割って、おいしそうに頬張ってみせたのは事務所の代表である「熊さん」こと熊倉維仁氏。「どうです? 焼き芋を食べながら取材しますか?

 新潟が誇る『いもジェンヌ』(サツマイモの品種)についてだったら、ボクは何時間でも話せますよ。えっ、違うの?

 あぁ、ウチの『ねぎジェンヌ』についてですか。アハハハ!

 なんかね、最近、商店街を歩いていると『熊さん、おめでとう!』って声をかけられることが多くてね。つい『あっ、どうもどうも』と返事をしながら、あれっ、最近、お祝いされるようなこと、俺、やったっけ?と考えたら、みんな、Nao☆の結婚を祝ってくれているんですよね。なんかボクがお祝いされてるみたいで、なんか得した気分ですよぉ?」

 この呑気さが、Negicco特有のゆったりした雰囲気にもつながってくるのだが、今回の結婚の話になると、熊さんは突然、険しい話を口にした。 「いやぁ、めでたいことですよ。こんな日が来るとは思っていなかったというか、まさかね、この人たちが30歳を超えてまで一緒にいるなんて、ちょっと前までは想像もしていませんでしたから。


――インタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA 5月号にて!