【BUBKA 9月号】《いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』総力特集》上野裕平×金森孝宏 インタビュー「スクリーンの外で起きていたこと」

時には監督に意見を出し映画をより良い方向へと導き、時には自らカメラを回し大切なシーンを映像に残す。

そんな役割を担っていたのが、プロデューサーという立場で参加した二人だ。

彼らにしか語れない製作秘話を聞いていくうちに、この映画においてある意味「最重要人物」とも言える、あのメンバーについての話も飛び出した。

岩下力監督との相性

――映画『いつのまにか、ここにいるDocumentary of 乃木坂46』のプロデューサーを務めるお二人ですが、岩下力監督が今作のメガホンを取ることになった経緯から教えてください。

金森 最初のきっかけは、岩下監督が撮った『ポカリスエット』のCMのドキュメンタリー映像です。出演者がタレントの時もあれば、素人さんの時もあるんですが、どれも素晴らしくて、出演者についてよく知らないのに観終わったあとにその人のことを好きになるんですよ。それで、2016年のバースデーライブの時に「乃木坂46を撮ってみませんか?」とオファーしたんです。

上野 4周年バースデーライブの舞台裏に密着したドキュメンタリーなのですが、それも素晴らしくて。最終的にプロデュースサイドと秋元(康)先生とで相談して決めさせていただきました。

――岩下監督と乃木坂46の相性がよかったのでしょうか?

金森 僕はそう思います。岩下監督は、無理矢理にセンセーショナルな描き方をしない人なんです。そうでもない出来事をセンセーショナルに描くやり方もあると思うんですよ。たとえば、今回で言えば、誰かが泣いていたとしたら「ものすごい大きな出来事が起きた」と煽ったり、徹底して「なんで泣いてるのか」を描き続ける人もいる。でも、岩下監督はそういう時もすごく落ち着いているんですよね。

――メンバーとの距離感も絶妙でした。

金森 強引にゴリゴリいく感じがないんです。ゴリゴリいく感じの人だと、メンバーも最初はいいけど、長期にわたって撮影する時に、ずっとそのテンションに合わせ続けるのはつらいと思うので。

上野 どちらかと言うと寡黙な監督ですね。

金森 あまりに声が小さすぎて、インタビュー中にメンバーが耳を澄ませていたこともありました(笑)。

上野 これまで7作品くらい48グループのドキュメンタリー映画に携わってきて、いろんなタイプの監督がいましたけど、わりと人の懐にスッと入り込むのが上手いタイプなのかなと思いました。メンバーのことを理解するのはもちろん、自分のことも理解してもらって信頼関係を築くというのを丁寧にじっくりやってくれる監督だったので、それはすごくよかったですね。


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