【BUBKA10月号】ももいろクローバーZ「猛夏激唱」レポート in SUMMER 2019「2020に灯した炎」

常に前を向いて走りつづけてきた、ももいろクローバーZ。

12年目をむかえたこの夏もその足は止まることはない。

「史上最大のプレ開会式」とサブタイトルを冠して行われた『Momoclo Mania 2019』猛暑の中での戦いは、ある一本の道へと繋がっていた。

次なる一手を4人が打つ。

🄫キングレコード

恒例の酷暑 

 8月2日。

 僕は『TOKYO IDOL FESTIVAL』の会場に早朝から向かっていた。

 ここ数年、佐々木彩夏がオープニングセレモニー後のトップバッターを務めることが恒例になっている。だから9時過ぎには会場入りして、ラジオ体操から参戦するのが、僕にとっても恒例行事になってしまった。

 今年の夏は天気も気まぐれで、7月の最終週まで、長々と梅雨空が続き、いざTIFがスタートするぞ、というタイミングで午前中から30度を超える酷暑が突然、やってきた。昨年のTIFも暑かった記憶があるが、その前からずっと暑かったので、なんとなく体も慣れていたが、今年はまだ体が真夏を受け入れる態勢になっていないので、とにかくしんどい。

 この日もオープングセレモニーのときには、まだ、そこまでの暑さを感じなかったのだが、わずか数十分のあいだに状況が急変。佐々木彩夏の出番となるころには、まだ朝9時台だというのに、危険な熱波が会場全体を包みこんでいた。

 それでもアイドルオーラ全開でオープニングをしっかりと務めあげてみせた佐々木彩夏だが、バックステージに戻ってくると「これはヤバいわ~」と珍しく弱音を吐いた。

 考えてみれば、それは当然だ。

 見ている側は水分をガブガブ飲んで、頭にタオルを巻いて、熱中症対策ができるし、最悪、近くの建物の中に入って涼むこともできる。

 だが、アイドルはステージに立ってしまったら、もう逃げ場はない。曲間に水を飲むことはできるけれど、それは傍目から見ていても「焼け石に水」だった。

 恐ろしいことに翌日からは夏の一大イベント『Momoclo Mania』がメットライフドーム(西武ドーム)にて開催される。例年だとTIFの出番が終わると、そのまま夏コンサートの会場に移動して、ゲネプロに参加するという過酷なスケジュールが待っているのだが、今年はすでにゲネプロは済ませている、とのことで、そこまでの強行スケジュールは避けられた、と聞いてホッとした。

 8月7日に発売した新刊『ももクロ青春録』(朝日新聞出版・刊)の中でも書いたが、昨年の『Momoclo Mania』で目撃した白昼のリハーサルは、まさに『地獄絵図』だった、詳しくは『ももクロ青春録』を読んでいただければ幸いだが、その光景を見ているだけに、TIFでのダメージを残したままゲネプロに突入することがない、というだけで、ものすごく安心してしまった。そして、ももクロの夏がはじまる。


――レポートの続きは絶賛発売中のBUBKA10月号にて!