【BUBKA10月号】吉田豪のレジェンド漫画家編 BUBKA流 スーパースター列伝 番外 吉田豪×コンバットREC 『漫画地獄変2019 ~伝説たちの生き様~』

プロインタビュー吉田豪が、キャリアのある漫画家の方々を直撃するインタビュー連載「吉田豪のBUBKA流スーパースター列伝 レジェンド漫画家編」。

コーナーの書籍化が決まったということで、今回は番外編をお送りします。漫画にも詳しい映像コレクター・ビデオ考古学者のコンバットREC氏をゲストに迎えて、これまでの連載を振り返る対談を行ないました!

梶原一騎の話を聞くといい話が返ってくる

REC 改めて連載を読み直して思ったけど、豪ちゃんは一貫してるよね。

吉田 一貫? どのポイントで?

REC 付き合いがあった作家には必ず梶原一騎先生、真樹日佐夫先生の話を聞いてるじゃないですか。

吉田 ああ、接点がありそうな人にはね。梶原一騎、手塚治虫関連は誰に聞いても、ある程度のものが返ってくるから。

REC それをライフワーク的に続けることによって、本人の話だけじゃなく他の漫画家に関する証言も蓄積されていくという。

吉田 漫画家の横のつながりが見えてくるよね。

REC たとえば、『週刊少年ジャンプ』系だったら本宮ひろ志先生とか江口寿史先生の話とか。その当人の江口先生も後からインタビューで出てくるから、話が立体的になる。

吉田 なにを聞くかに関しては、最初から考えてたのが、いつものことなんだけど作品論から離れたいってことで。

REC たしかに、どういうスタンスで漫画を描いてるかってスタンスの話はあるけど、作品自体についての話はあんまり出てこないよね。第1回のバロン吉元先生は自分から「吉田豪さんには角川春樹さん、梶原一騎さんとのエピソードをお話しておこうかな」っておっしゃってるけど、なんで豪ちゃんがそういう話が好きって知ってるの?

吉田 娘さんが詳しい人で、たぶん娘さんのアドバイスがあったんだと思う。

REC ここで語られた角川春樹とのエピソードは、世に出てない話なんじゃない?

吉田 だろうね。『柔侠伝』の映画化についての話で。

REC 角川春樹さんが『柔侠伝』を映画にしたいと思ったけど、版元の双葉社がNGで。

吉田 ライバル会社だからOKを出さなかった。

REC そんなことがあった後も吉元先生に礼を尽くしたっていう、角川春樹の株が上がる話で。あと、吉元先生のアシスタントだった鴨川つばめ先生の話が意外でした。

吉田 ブルース・リーのコスプレ的なことをしたり。当然、鴨川先生にもこの連載でインタビューのオファーを出したんだけど駄目だったね。

REC メディアに出ないかただから静かな人って印象があったけど、これを読むと違うんだね。第2回の平松伸二先生のインタビューでは、梶原先生が怖くてあいさつもできなかったという鉄板のエピソードが語られます。この取材は『外道マン』をやってるころですか。

吉田 まさか作品が途中で終わるとはね。

REC どこかで続きをやってほしいんですけどね。

吉田 このインタビューを読んでも、編集とあんまりうまく行ってなかったっぽいってのはわかるけど。


――インタビュ―の続きは絶賛発売中のBUBKA10月号にて!