【BUBKA 1月号】R-指定 『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想──』

R-指定が自由に日本語ラップについて語り尽くすイベント『Rの異常な愛情 ──或る男の日本語ラップについての妄想── 』が単行本化。今回は同書に収めきることができなかった「SHINGO★西成論」の増補追加記事をお届け。さらに、次ページからは本人が登場し、R-指定の分析について答え合わせをしてもらった。

写真/岡本武志

――RくんはSHINGO★西成さんに西成を案内してもらったことがあるという。

 その時に、西成をSHINGOさんと歩いてたら、路上生活者のおっちゃんが「駅はどう行ったらいいねん」って声を掛けてきて、SHINGOさんはそこで道を教えたんですね。それで「ありがとうな」って、そのおっちゃんは駅に向かったんですけど、30秒ぐらい経ったらまた戻ってきて、「駅どう行ったらいいねん」って。そこで俺が教えようとしたら、SHINGOさんはそれを制して「1回でええ。1回目は愛情、2回目はお節介。それ以上は甘えてくるから1回でええ、って」。1回目はちゃんと人間として愛情を持って答えたって、2回目以上は自分で頑張れって突き放すのも、また愛情という。

――ストリートナレッジだね。

 あと、SHINGOさんの”大阪UP”のMVに僕は出させて頂いてるんですけど、映像見るとだいぶ痩せてますね(笑)。

――だいぶ爽やか(笑)。

R その意味でも音楽業界はやっぱり恐ろしい世界ですよ。

――社会のせいにしてるけど、それは自分の不摂生ですよ(笑)。

 SHINGOさんはアルバム毎に気に入って使うフレーズがありますよね。初期の頃は「おおきに、ホーチミン」とか「ゲロー」とかやったんですけど、昭和レコードに入ってからの『I・N・G』だと「ラパッ」って言葉を発明して、そのまま”ラパッ”って曲では、そのワードで最後まで踏み切るんですよね。そして、これはマジで多分SHINGOさんじゃないと出来ない、絶妙なタイム感とリズムで構成されているんですよ。


――インタビュ―の続きは絶賛発売中のBUBKA1月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。高1から梅田サイファーに通いバトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMBで3連覇を成し遂げ、『フリースタイルダンジョン』の初代モンスターとして活躍。現在はDJ松永とCreepy Nuts として活動中。