【BUBKA2月号】輝け!BUBKAアワード 2019-2020 宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト) 歴史的転換期となった海外テレビシリーズ・ ベスト10
HOBのコンテンツ力
『ベター・コール・ソウル』、『ナルコス』、『アトランタ』と偏愛してきたシリーズのシーズン更新の狭間となった2019年(『ベター・コール・ソウル』と『ナルコス』は年明け早々新シーズン配信)、テレビシリーズの年間ベストはこんな感じに。映画を含めた最前線の映像作品として、演出においても脚本においても技術においてもぶっちぎっているマインドハンター シーズン2(Netflix)も含め、サクセッション シーズン2(HBO)※スター・チャンネルでの邦題は「キング・オブ・メディア」、フリーバッグ シーズン2(BBC)、ダーク シーズン2(Netflix)と後世まで語り継がれることになるだろうテレビシリーズはシーズン2で「化ける」ということが改めて証明された1年だった。一方で、シーズン2で打ち切りとなったThe OAシーズン2(Netflix)のように、ショーランナー(この場合はブリット・マーリング)の個性があまりにも加速すると、一部のファンのみ先鋭化して(自分もその一人だ)、作品にお金を出す人たち(この場合はNetflix)の理解の範疇を超えてしまうことも。2019年はアメリカでこれまでのような「ケーブル局(HBO、FX、AMCなど)vsストリーミングサービス(Netflix、Amazonプライムビデオ、Huluなど)」という構図が終わり、ディズニー、アップル、HBOが本格的に自社のストリーミングサービスに乗り出してNetflixの牙城を崩しにかかるという歴史的転換が起こった年だったが、その結果、作り手及びフランチャイズのブランド力が優先されるという映画界と同じような兆候が早くも表れている。
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うの・これまさ
1970年生まれ、映画・音楽ジャーナリスト。『ロッキング・オン・ジャパン』『CUT』等の編集部を経て、現在は映画サイト「リアルサウンド映画部」で主筆を務める。著書に『1998年の宇多田ヒカル』『くるりのこと』(ともに新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)『日本代表と Mr.Children』(ソル・メディア)など。
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