【BUBKA2月号】『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想──』 大阪帰省編 「『最強の輪』梅田サイファー」

Creepy NutsのMCとして活躍するR-指定が日本語ラップを語り尽くすイベント『Rの異常な愛情 ──或る男の日本語ラップについての妄想── 』が大阪・ロフトプラスワンウエストで開催された。R-指定が中学生で通い始め、その輪の中でスキルを磨いた「梅田サイファー」。当時の出来事やメンバーとの思い出を振り返ったイベントの模様をお届けします!

写真/岡本武志

服装は変わらず

日付が変わる

――今回の『Rの異常な愛情』は大阪・ロフトプラスワンウエストでの開催ということで、Rくんが参加する「梅田サイファー」をテーマにトークを進めて行ければと。まず、Rくんが梅田サイファーに参加したきっかけは?

R このイベントでもこれまで話してきたように、僕は中学校の頃からヒップホップを聴き始めたんですが、中3ぐらいから自分でもラップを始めて、最初はヤマトとタクトとヒロムっていう仲の良い友達の前で披露したり、仲間内でサイファーをやってたんですね。それでもっと人前でやってみたいなと思い始めたんだけど、地元の堺のクラブに行くのはちょっと怖いなと。

――15~16歳じゃちょっとビビるよね。

R ヤンキーでも不良でもなかったんで、そういうツテもなくて。そんな時に、ヤマトがYou Tubeで梅田サイファーの動画を拾ってきたんですよね。それを見たら、全然B‐BOY風でも、ヤンキー風でもない普通のお兄ちゃんたちが、輪になってラップしてたんですね。そこに映ってたのはKZさんとふぁんくさん。当時、KZさんはロン毛をちょんまげで括ってて、ふぁんくさんは今よりだいぶ痩せてましたね(笑)。その当時からみんなすごいテクニカルなラップやってて、その部分にも興味を持ったんで、「とにかく行ってみよう」と。それが高校1年の時ですね。めっちゃ雨の降ってる土曜だったのを鮮明に憶えてます。

――事前連絡やコンタクトも無しに、とりあえず行ってみようって感じだったの?

R そう。mixiにコミュニティがあって、そこに「毎週土曜に梅田の歩道橋でサイファーしてる」ってことが書いてあって。情報はそれだけでしたね。ラッパーが集まってラップしあってて、ライヴでもないからお客さんもおらん、お金もかからん、っていう環境だったのも、俺ら的にも行きやすくて。それで堺から結構な長旅を経て、梅田まで行ったんですよ。

――とは言っても30分ぐらいだよね(笑)。

R やっぱねぇ、大和川を越えるっていうが大変なんですよ。あの川が堺市と大阪市の区境なんで、堺の田舎もんからしたら都会に足を踏み入れる感じなんで。


――インタビュ―の続きは絶賛発売中のBUBKA2月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。高1から梅田サイファーに通いバトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMB で3連覇を成し遂げ、『フリースタイルダンジョン』の2代目ラスボスとして活躍。現在はDJ松永とCreepy Nuts として活動中。