【BUBKA 3月号】『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップに ついての妄想── 』 大阪帰省編 「『最強の輪』梅田サイファー(中編)」

CreepyNutsのMC・R-指定が日本語ラップを語り尽くすイベント『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想── 』。昨年12月に地元大阪・ロフトプラスワンウエストで開催された第7夜の模様をお届けします! R-指定が高校生から参加する「梅田サイファー」から6人のゲストが登場。懐かしいエピソードの数々と共に、「最強のスキル集団」が大阪のバトルシーンで影響力と知名度を拡大していく過程に迫ります!


写真/岡本武志

路地裏でスタイルウォーズ

――今回の『Rの異常な愛情』には、R‐指定くんに加えて、ゲストとしてふぁんくくん、KZくん、pekoくん、KOPERUくん、KBDくん、KennyDoesくんに登場していただきましたが、梅田サイファーのメンツはこれだけではないですね。

KZ もっといっぱいいますね。基本的にはサイファーなんで、グループやユニットではないし、メンツやメンバーっていう概念も希薄で。極端に言ったら、梅田サイファーの輪に一回でも入った人を数えたら、何百人っていう規模になると思う。

――個人的に興味がある部分として、梅田サイファーにはスキル至上主義的なものを感じる部分があります。Rくんがこのイヴェントでスキル分析を細かくしてきたことも、その流れに通じるのかなと思うんです。

K Z   グループじゃないから、みんなそれぞれのアティチュードがあるとは思うんですが、大きく言うとしたら、梅田サイファーの連中は、例えば昔ドラッグの売人をしてたとか、家がすごく貧困だったりみたいな、バックボーンや物語がそんなにないんですね。かつ、そういったモノを武器にラップするのは、決して格好良いことだとも思わない。それよりも、単純にラップとして格好良い方が正義なんじゃないかっていうのが、初期の梅田サイファーに集まったメンツの考え方の根底にあったと思うし、それが浸透してる気がしますね。それには、ふぁんくの存在が大きい……デカいですね。

ふぁんく 俺の姿見て言い直した?(笑)

peko   出会った頃はもっと細かった(笑)。

ふぁんく 結婚して20キロ近く太った。幸せ太り(笑)。

R‐指定(以下R)  顔つきもすごい柔和になりましたよね。昔はめっちゃ怖かったですよ。KZさんも怖かったし。

K Z   今いちばん怖いのは古武道(KBD)さん。

KBD   それはRが盛った話をラジオでしてるからやろ……。

R 衝撃でしたよ。梅田でサイファーしてる時に、KennyDoesの女友達が通りかかって、挨拶しに一瞬だけ抜けたんですよ。それで「ツレでしたわ~」って戻ってきたKennyDoesに古武道さんがおもいっきしローキックを(笑)。

KBD   僕のKBDっていう名前は、古武道っていう格闘技をやってたのが由来なんですけど、それもあって、バイオレンスに対するハードルが低いんですよ(笑)。


――インタビュ―の続きは絶賛発売中のBUBKA3月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。高1から梅田サイファーに通いバトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMBで3連覇を成し遂げ、『フリースタイルダンジョン』の2代目ラスボスとして活躍。現在はDJ松永とCreepy Nuts として活動中。

梅田サイファー

2007年から大阪の梅田歩道橋でサイファーを開始、R-指定をはじめとした強力なバトルMCを輩出した“日本一ラップが好きな集団”。昨年は3rdアルバム『NEVER GET OLD』、EP『トラボルタカスタム』を発表し、主要都市を周るリリースツアーを行った。