【BUBKA5月号】『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想── 』 若き日のZeebra(前編)

CreepyNutsのMCとして活躍するR-指定が日本語ラップを語り尽くすイベント『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想──』。2月に行われた第8回目では、ついにあのZeebraを初期作中心に特集! ジブさんとの出会いや1stアルバム『THE RHYME ANIMAL』の魅力を熱弁したイベント前半部の模様をお届けします!

写真/岡本武志

俺がジブラ

ド派手なハスラー

――今回の『Rの異常な愛情』はついにZeebraさんを取り挙げます。

R‐指定(以下 R)  これまで取り挙げた人も全員大ネタなんですけど、ジブさんは、大ネタ中の大ネタですね。

――落語で言えば「文七元結」級だね(笑)。

R だからもうすでに色んな人が語り尽くしてるし、様々なジブさんの姿が語られてきてると思うんで、今回はより俺の目線からジブさんの話をしたほうがいいかなと思うんです。

――皆さん、Zeebraという存在はご存知ですよね? CreepyNutsがラジオで死ぬほどいじってる人として(笑)。

R   無茶苦茶な話ですよ。あんなにいじって良いわけがない(笑)。

――自覚あんのかい(笑)。

R 俺からしたら、レジェンドすぎる存在なんですよね。実在の人間かどうかすらも分からんくらい、もうファンタジーの世界の人でしたから。

――ちょっと遠すぎちゃって、お茶の間感覚でいじってしまうと。

R この前も中野サンプラザのイベント(Creepy Nutsのオールナイトニッポン0 「THE LIVE 2020」〜改編突破 行くぜHIP HOPPER〜)にも出てくれはったんですけど、あんなに俺らみたいなもんと一緒に遊んでくれる、じゃれ合ってくれるとは思ってなかったですから。だからすごい光栄だし、ホンマに大好きなんで。ホンマに好きですからね。まあ、好きというのがあんまり免罪符にはならないと思うんですけど(笑)。

――モノマネ芸人が「好きだからです」っていうのを免罪符にして悪意のあるモノマネして、結局怒られるパターン(笑)。 

R ジブさんと接して分かるのが、ものすごい懐が深いというか、ホンマに優しいんですよ。尖ってた時期の話も聞きますけど、俺はホンマに優しい、超紳士なジブさんしか見てないから、尖ったイメージがないんですよね。

――やっぱりスマートだよね。

R スマート。そして間違いなくヒップホップ界でジブさんほど華がある人っていうのはいない。ただ、その種類がアイドル的な華でも、木村拓哉的な華でもないんですよ。キムタクって分かりやすく赤レンジャーじゃないですか。あれは日本の中でトップの赤レンジャー。日本中の人間を集めた時のどセンター(笑)。

――1億3千万人のセンター・木村拓哉(笑)。

R でも、必ずしも赤レンジャーが真ん中ではないというのが、ヒップホップという文化の面白さなんですよね。ヒップホップの中にもキムタク的な要素の赤レンジャーはいっぱいると思うんですよ。それこそKREVAさんとか。


――レポートの続きは絶賛発売中のBUBKA5月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。高1から梅田サイファーに通いバトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMBで3連覇を成し遂げ、「フリースタイルダンジョン」の2代目ラスボスとして活躍。現在はDJ松永とCreepy Nuts として活動中。