【BUBKA10月号】有名チェーン店の絶品カレー入門 南インド料理店総料理長・稲田俊輔が教える

「お母さんが作るカレー」や「給食のカレー」など、誰しもが思い出とともに語りたくなる料理。もはや「国民食」と言っても過言ではないカレーだが、最近では美味しいけど非常に奥が深そうなスパイスカレーなるジャンルも大人気だ。「でももっと気軽にカレーを食べたい!」という人たちに向けて、めくるめく「かんたんカレーの世界」を紹介します!

インドカレーとの出会い

――稲田さんはやっぱり小さい頃からカレーが好きだったんですか?

稲田 子供ってだいたいカレーが好きじゃないですか。そういうレベルで好きでした。「大人になったら何になりたい?」と聞かれた時、「カレー屋さんになりたい」と答えた記憶はあります。

――夢を叶えたんですね。

稲田 なぜか分からないんですけど、「カレーとサラダの店をやる」と宣言していたみたいです(笑)。その頃好きだったものという意味で、そう答えたんだと思います。

――実際に有名カレー店「エリックサウス」をプロデュースするようになるわけですから、人生分からないですね。それ以前から食べ歩きはしていたんですか?

稲田 ジャンルを問わず、エスニック、フレンチ、イタリアン、和食……と食べ歩いていましたが、その中のひとつがカレーでした。エリックサウスの前身となるカレー屋を始めたのが2005年なんですが、ちょうどその頃、南インドカレーの存在を知ったんです。それまでインドカレーに対してそこまで特別な興味があったわけではないですが、衝撃を受けました。「今まで知っていたカレーとはまったく別物で、非常にエキサイティングだ!」って。カレーにのめりこむようになったのは、それからですね。

――ここ10年くらいで個性的なカレー屋さんが増えた印象がありますが、マニアの数も増えたんですかね?

稲田 コアユーザーの方は、そこまで増えていないかもしれません。ただ、僕が「入口のマニア」と呼んでいる層は増えたと思います。マニアの裾野とも言える人たちですね。本格的なカレーを提供するお店が増えたからファンも増えていった部分もあるでしょうし、ファンが増加傾向にあるからビジネスチャンスと判断した人たちが増えていったというところもあるでしょう。その両輪がうまく転がったんだと思います。そのあたりは「卵が先か、鶏が先か」みたいな話でもありますね。


ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA10月号にて!


いなだ・しゅんすけ 
鹿児島県生まれ。関東・東海圏を中心に和食店、ビストロ、インド料理など幅広いジャンルの飲食店25店舗(海外はベトナムにも出店)を経営する円相フードサービス・専務取締役。自身は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に業態開発や店舗プロデュースを手掛ける。和・洋・エスニック、ジャンルを問わず何にでも食いつく変態料理人として、またナチュラルボーン食いしん坊として、ツイッター(イナダシュンスケ名義)などで情報を発信している。