【BUBKA10月号】『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想── 』 スペシャル配信編 in SHOWROOM

CreepyNutsのMCとして活躍するR-指定が日本語ラップを語り尽くすイベント『Rの異常な愛情 ─或る男の日本語ラップについての妄想─』。5月にSHOWROOMで初の番組配信を敢行!“日本語ラップ”からはなれた脱線&駄話満載となった生放送の模様をお届けします。

写真/岡本武志


映画で焦がれたトニー・モンタナ

――視聴者からの質問で「Rさんは般若さんのリリックに出てくる、ヤクザ映画や『スカーフェイス』などのギャング映画は見ますか?」と。『かつて天才だった俺たちへ』には〝ヘルレイザー〞という曲が収録されたように、Rくんはホラー映画好きは公言してますね。

R ホラーだと『ほんとにあった!呪いのビデオ』っていうシリーズがあって。

――Base Ball Bearの小出(祐介)君も好きなやつだよね?

R そうです。俺もそうやし、トラックメイカーのhokutoも大好きなんですよね。だから、宇多丸さんのラジオで小出さんが『ほんとにあった!呪いのビデオ』特集をされた時に、俺とhokutoで「うわ!やられた!」と。だって、俺らは好きすぎて『ほんとにあった!呪いのビデオ』の曲を作ってたぐらいなんで(笑)。

――ボンクラだな〜(笑)。

R 俺の誕生日にhokutoは『ほんとにあった!呪いのビデオ』パーカーを作って俺にくれたりとかしてたんですから(笑)。で、『ほん呪』はMCバトルに通ずると思ってて。

――どういうこと?

R MCバトルはなんで楽しいかって言ったら手軽なんですよね。本来ならアルバム1枚どころか何枚も重ねて聴いて、ライヴも重ねて、そこでそのラッパーの背景とか、どういう人生を歩んできたかが明らかになっていって、その上でどういうリリックやラップが形になるのか、っていう「生き様」がやっと見える。だから時間も年数も、リスナーの忍耐も必要で。だけどMCバトルってキャリアや経歴みたいな「長い話」はシャウトとか煽りVTR、自己紹介とかで消化して、すぐにバトルの16小節とか8小節に進むんですよね。だから、本来はいろんな蓄積の上で与えられる感動を、バトルでは8小節で吐き出すしかない。そのぶつかり合いやから、そりゃオモロイわけで。で、『ほん呪』も因縁とか因果をサクッと紹介して、「ではご覧いただこう」ってお化けの出る映像に流れ込むんですよ。

――言うたらお化けの出る瞬間だけにギュッとフォーカスするっていう。

R 『ほん呪』はそれなんですよ。ホラー映画とかやったら、主人公がいて、あれ?最近なんか変な感覚があるな。誰かに見られてるような気がするな。また日常に戻る。そんな日が続いて。

――誰かの呪いがあるんじゃないか?みたいな因果律も明らかになったり。

R そうそう。そういう状況が一時間ぐらい続いて、やっと出た!っていうのがホラーの王道ですよね。


ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA10月号にて!


R-指定
大阪府出身のラッパー。高1から梅田サイファーに通いバトルやライブ活動を開始。2012年からMCバトル全国大会UMB で3連覇を成し遂げ、『フリースタイルダンジョン』のラスボスに。現在はDJ松永とCreepy Nuts として活動中。