【BUBKA10月号】『Rの異常な愛情──或る男の日本語ラップについての妄想── 』 lyrical school hime×risanoが語る 『かつて天才だった俺たちへ』

365日聴きたい

――まず今回の『かつて天才だった俺たちへ』を聴いた感想を。

risano ミニアルバムじゃなかったですね。メガアルバム!

hime  その表現メッチャ良い!  フルアルバムを超えてるし、満足感が7曲分じゃないよね。まず曲のバリエーションがすごいじゃないですか。ラップのスタイルも曲ごとに違うし、一人なのに一人とは思えない感じがありましたね。

risano  1曲に込められてる情報量が本当にすごくて! 勉強になるし、クリーピーさんだから出来る形が詰まってる作品ですよね。〝耳なし芳一Style〞の〈ワンフレーズ、お前のアルバム一枚分ある情報量〉って言葉に偽りはないですね。でも〝ヘルレイザー〞は、最初は何を言ってるか正直わからなくて。

――女性には縁が薄いであろう言葉も多いし、この曲の話をすると、リリスクのファンにセクハラで訴えられそうな内容ですからね(笑)。

risano  でも、なんとなくエロい曲ってことは雰囲気で分かったんで、家族に訊いたら……。

hime 絶対ダメでしょ(笑)。

risano 「なんとなくエロい」じゃなくて「ヤバいエロい曲」だった(笑)。でも、ラジオ盤を聴いて、この曲はライヴのメタファーになってるってことが分かって、深いな〜って。

hime 〝耳なし芳一Style〞の〈このレトリック10年後ハッと気づかすトリック酔いしれろ〉っていう歌詞通りだよね。一回聴いただけじゃ分からないし、何回も聴いて理解したくなる。

――ライヴという意味では、リリスクも8月に5ヵ月ぶりのライヴを行い、9月19日にはよみうりランド「らんらんホール」でワンマンを行いますが、ライヴが出来ない期間はどんな気持ちでしたか?

risano  辛すぎました!  私の人生の生きがいを神様に奪われたって感じだったし、本当にショックだった。himeはこんなにライヴしてない期間ってなかったでしょ?

hime  RHYMEBERRYを卒業して、リリスクに入るまでの何ヵ月だけじゃないかな。だから中学生からいままで、土日に何もないって時は本当に少なかったから、休みがあると何していいか分からないんだけど、それが長い時間続いちゃってるなって。いつもはダンスとか歌詞を覚えるのに時間を取られちゃってたんだけど、めちゃくちゃ丁寧に学校の課題をやってた(笑)。

――雲隠れしたんじゃないかってぐらいSNSも更新しなかったし(笑)。


ーーインタビューの続きは絶賛発売中のBUBKA10月号にて!


risano
9月28日生まれ、東京都出身。ハスキーボイスの帰国子女fromアメリカ。高校生の頃、L.A.に単身ダンス留学も。日本の文化を海外に発信する動画(#risanonews)をSNSで毎日更新中。

hime

5月14日生まれ、神奈川県出身。リリスク最年少メンバーながら、ヘッズの両親に育てられ、ヒップホップの知識はかなり豊富。自分で買ったいちばん古いCDはDJ松永『サーカス・メロディー』。